上場準備は、未上場の会社に上場企業並みの管理体制を構築、運用するという課題解決がテーマとなります。
それらの課題を成長するうえで必須なものか否かという切り口で分けると(1)上場するしないにかかわらず・・・・・・・・・・・・・組織が大きくなっていく過程で解決しなければならない課題と(2)上場するなら・・・・・・解決しなければならない課題に分類することが出来ます。 

>>>管理体制の整備

一般的な上場準備の問題点

固定
一般的な上場準備の場合、上記(1)、(2)の課題を区別せず、また、足元の業績と事業計画の差異分析も掘り下げて行われることはありません。この場合、上場準備開始の早い時期から大きな上場準備コストが発生することが多く、また、業績の良し悪しに関係なく、上場までの工程表に従って上場準備が進められていきます。
もちろん、業績が好調で資金的にも上場準備に耐えられるほど安定していて、それが継続するとことが“確実”であれば問題ありません。
しかしながら、企業を取り巻く環境は常に変化しており、業績低迷、あるいは業績が下降することもあります。このような場合でも、上場準備コストを度外視して工程表を左から右に一本調子で進めてもいいのでしょうか? 

上場準備は、“不確実”な要素を多く含んだ「投資」です。
「投資」に失敗して、会社が傾いては元も子もありません。

私たちは、上場準備を支援させて頂く際には前述の二つの課題を明確に分類し、以下のステップで上場準備を進めます。

【Step1:成長の壁を超える】

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会社が成長する過程では、顧客や社員が増えてくるのに比例して情報の管理や人間関係も複雑さを増していきます。これまで有効だった営業や管理手法が上手く機能しなくなっていきます。会社が継続的に成長していくためには、正確でタイムリーな業績把握と迅速な意思決定を行うための組織、社員が安心して働ける労働環境等の課題を解決しなければなりません。過去の成功体験にとらわれない新しい仕組みを構築する必要があります。

これらの仕組みの構築が終了したら、次のステップに進む前にもう一度、上場するかしないか以下の4項目のチェックポイントをお客様と当社で評価し、すべてクリアしていることを確認します。

 《上場準備チェックポイント》

  1. 既存事業のビジネスモデルは確立されているか?
  2. 事業計画が絵に描いた餅になっていないか?
  3. 既存事業のみで監査法人、新規採用等の上場準備コストに耐えられるか?
  4. 社員が上場の目的を理解し、協力を得られるか?

すべてクリアしていれば、次のステップに進みます。
※上場を志向しない成長企業のお客様については、上記《上場準備チェックポイント》の1~2をクリアするまで支援させていただきます。

【Step2:上場の壁を超える】

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監査法人、主幹事証券を選定し、必要に応じて外部専門家等とも連携して無理のない上場スケジュールに従い、全社一丸となって上場準備を進めます。バックオフィスの人材もこのタイミングで本格的に充実させていきます。中長期の事業計画もこの段階で策定します。

以上の通り、Step1・Step2の段階を明確に分け、Step1の“成長の壁を超える”段階でのコストを極力抑え、Step2の“上場の壁を超える”の段階では必要なコストをかけて上場準備を進めていきます。

当社は、お客様の業績と上場準備を切り離すことのできないもの、足並みをそろえるべきもので、より安全な上場準備のためには、①資金繰りを含めた業績推移を意識すること、②上場準備コストを抑制することが重要であると考えています。会社の管理体制の整備は上場して終わりではなく、上場後も継続的に取り組むべきものです。上場までにどこまで管理体制の整備を進めるかの線引きによって、上場準備業務の全体量が決定します。いつまで・・・・に、どこまで・・・・進めるかを常に明確にしておくことが重要です。

また、必要に応じて《上場準備チェックポイント》を確認し、問題があれば上場準備を止める、あるいは引き返す勇気も必要です。足元を見ない上場準備が会社の寿命を縮めることもあるからです。

私たちは上場準備にかかわる者として、起業したときの経営者の切実な想いに思いを馳せ、社内諸規程の整備から内部監査・J-SOX支援、上場準備資料の作成・上場審査対応サポートまで、“上場”という会社の歴史の一ページを支援先の社員の方々と共に刻んでいきたいとおもいます。

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